PERとPBR
PER(株価収益率)とは、企業の成長性を分析するときに利用する指標の一つで、株価が1株ごとの当期純利益の何倍まで買われているかを表しています。
PBR(株価純資産倍率)とは、株価が1株当たり純資産の何倍まで買われているか、1株当たり純資産の何倍の値段が付けられているかを表しています。
PER=会社の利益に着目
PBR=会社の資産に着目
PERとPBRの割り出し方
PER=1株当たり純利益÷現在の株価、または、PER=時価総額÷純利益
*時価総額は、株価×発行済株式数
PBR=一株当たり純資産÷現在の株価、または、PBR=時価総額÷純資産
*時価総額は、株価×発行済株式数
PERとPBRの押さえておくポイント
PERの使い方
標準のPERは15倍
低くなると割安、高くなると割高となる。
PBRの使い方
標準のPBRは1倍
低くなると割安、高くなると割高となる。
PER(株価収益率)から何が分かる?
- A社…株価800円、1株当たり利益:100円 ⇒ 株価収益率:8倍
- B社…株価400円、1株当たり利益:100円 ⇒ 株価収益率:4倍
この場合、PERが高いA社のほうがB社より買われているということですが、1株当たり利益はA社もB社も同じなので、PERが低いB社のほうが株価が割安だと考えられます。
PERとPBRの注意点
PER
PERの1株当たり純利益は予想値が使用される。
成長企業のPERは、人気が高くすでに割高。ただし、更なる株価上昇もある。
PERが低すぎる場合は、事業内容の精査が必要となる。
同業種の他社との比較が重要。
PERは、何倍以下が割安で、何倍以上が割高といった明確な基準はありません。たとえば、ある会社のPERが5倍だとしても、競合他社も5倍程度であれば、低いとも高いとも言えません。適切なPERは、業界の水準や他の銘柄の価値と比較しながら判断する必要があります。明確な指標はありませんが、15~40倍であればその株式は適正だと言われています。これを超えると割高、下回ると割安ということになります。
PBR
資産の中身を確認する
・PBR1倍以下でも、建物・設備等は売却できない可能性がある。
・現金が豊富な企業はPBRの信頼性が高い。
業績の安定性を確認する
・赤字だと純資産が減り、PBRは将来増加する。
・業績が低迷している企業は株価も上がりづらい。
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