農的暮らしというライフスタイル
最近ネットなどで、農的暮らしという言葉を良く目にするようになりました。
農的とはいいますが、別に農業を営んでいくというわけではなく、 普段の生活に農的な部分を取り入れたライフスタイルのことです。
都会の生活でバリバリ働いて、身も心も疲弊しきってしまった方などは、農的暮らしというライフスタイルも考えてみてはどうでしょうか。
静かな田舎のゆったりと穏やかに過ぎていく時間の中で、自分のペースで自然と寄り添いながら生きていく。
そういった選択ができる時代なのだと思います。
最近では去年から続くコロナ禍によるリモートワークなどの普及もあり、田舎暮らしに注目を浴びており、地方への移住を考えている人も多くなっています。
「もっと人との人間関係を深めたい」
「自然のある環境で生活がしたい」
「環境の良い場所で子育てをしていきたい」など、様々な理由があります。
リモートワークなども、田舎に住みながらPCなどでの仕事も可能など場所を選ばずにできる環境があれば、仕事が理由で田舎に住めない人も自由な選択が出来るようになりました。
農的暮らしってどんな暮らし?
農的暮らしと聞くと「農業で生計を立てて暮らしていく」といったイメージを持つ人も少なくはないと思います。確かに農という文言葉自体、田畑で農産物を生産する人(農家など)を指して使われることが多いです。
僕の中では、農という言葉は本来であれば自然の中で、自然と共に生きていく事という言葉だと解釈しています。なので、普段の生活の中に自然を身近に感じられることを取り入れた暮らしを、僕は農的暮らしといっています。
例えば、家庭菜園で自給自足をしてみたり、週末になると里山散策に出かけたりすることも、立派な農的暮らしだと思います。
僕の農的暮らし
僕も以前から農的暮らしを行っています。とは言っても、もともとが田舎生まれの田舎育ちで家業の農業をやっているので、農的暮らしというよりは農家暮らしです。
僕は元々インドア派なので、休みの日には家に引き籠って過ごすことも多いのですが、本業の農業の傍ら、近くの畑でいろんな種類の野菜などを自給してみたり、海が近いので釣りに行って釣った魚を食べたり。といったアウトドアも楽しんでいます。
野菜の自給なんですが、自分で育てた野菜を収穫して食べてみると分かりますが、自分で愛情込めて育ててきた補正が掛かっているからなのかは分かりませんが、市販のものに比べ嘘かというくらい美味しいので、一度は庭先やベランダで小さなプランターなどでいいので、自分で野菜を育ててみることをオススメします。
田舎暮らしの注意点
田舎暮らしといえば「自然」、「深い人間関係」、「物価が安い」などといったイメージをもっている人も多いと思いますが、必ずしもそれらがいい方向にばかりあるとは言い切れないところもあります。
例えば自然に囲まれているということは、ヘビや蜂などの野生動物や昆虫も多く生息しています。
山の近くで畑をやるならイノシシやシカなどの対策も考えないといけません。
夏ともなると炎天下の中での草刈作業などもあります。
田舎の人は人とのつながりを大事にし、温かい人間関係を築けると思っている人も多いと思います。
都市部などと比べ人口が少ない分、人間関係は大事にされています。
人と積極的に関わっていきたい人ならば特に問題はないかとおもうんですが、余計な人付き合いは避けていきたいと考えている人にとっては、深い人間関係というものが煩わしいものになるかもしれません。
とはいっても、顔を合わせたときにはしっかり挨拶をするなど、基本的なことができれば特に問題にはならないとおもいます。
「田舎の物価は安そう」そうおもっている人は少なくないです。
土地や家賃などは安いところが多いです、ですが正直物価は都市部と大してかわらないとおもいます。寧ろ田舎のほうが高いと感じられる人もいるかとおもいます。
田舎では公共の交通機関が整備されていないところも多いので、基本的な移動は自家用車での移動になります。車は絶対にないと移動が不便すぎるので、一家に一台は必須になるとおもいます。
このように、田舎ならではの問題も多岐にわたって存在します。
住み始めてから「こんなはずじゃなかった・・・。」と、ならない為にも、前もって情報収集などをしておき、しっかりと実情を理解しておかないと人によっては大変かもしれません。
農的暮らしが体験できる
「農的暮らしに興味があって田舎暮らしがしてみたい。」
そうは思っていても、いきなり知らない土地に移住して生活していけるのか?と、思う方も少なくないと思います。
そんな方は、農的暮らしが体験できる場所に一度足を運んでみてはどうでしょうか。
山奥の古民家「いちごいちえ 百の家」
僕の住む町の山手の方に「いちごいちえ 百の家」という民泊施設があります。
そこでは、東京などの都市部からの移住者と僕を含む地元住人が加入しているNPO法人で管理しており、農的暮らしをはじめとした田舎暮らし体験を行うことができます。
先輩移住者の声を聞いたり、生活スタイルを教えてもらったりできます。
管理者は自然農や有機栽培などに拘り取り組んでいますので、自然農での自給自足に興味がある人は一度体験してみてはどうでしょうか。
コメント